• 相続・事業承継

事業承継で本当に大切なのは「誰に・いつ・どう渡すか」

2026/4/22

これまでのコラムでは、金融政策や銀行の視点から始まり、返済できる会社の構造、説明できる決算書、そして事業承継や自社株評価について整理してきました。

最終回となる今回は、事業承継において本当に重要なポイントを、一度シンプルにまとめてみたいと思います。

それは、
「誰に・いつ・どう渡すか」 
この三つです。

「誰に渡すか」が最初に決まらないと進まない

事業承継というと、税金や手続きの話から始めてしまいがちですが、最初に考えるべきは「誰に引き継ぐのか」です。

後継者が

  • 家族なのか 

  • 社内の役員・従業員なのか  

  • 第三者なのか 

これによって、準備の内容も、必要な時間も大きく変わります。

「まだ決めきれない」場合でも、選択肢を意識し始めるだけで、取るべき行動は見えてきます。

 「いつ渡すか」で、できることが変わる

次に重要なのが、「いつ引き継ぐのか」というタイミングです。

多くの承継トラブルは、この「時期」を先送りした結果、選択肢が狭まってしまうことで起こります。

  • 元気なうちに段階的に渡すのか 

  • 一気に引き継ぐのか

  • しばらく並走期間を設けるのか 

いつを想定するかで、財務の整え方や、税務上の選択肢も変わります。

「どう渡すか」は、財務と税務の話

最後が「どう渡すか」です。

  • 株式をどう移すか 

  • 経営権と財産をどう分けるか 

  • 銀行や取引先にどう説明するか 

これは、財務・税務・経営の話が重なり合う部分です。
ここで初めて、これまで整理してきた決算書や財務の話が生きてきます。

三つは同時に考える必要がある

「誰に」「いつ」「どう」は、どれか一つだけを先に決めることはできません。
三つは互いに影響し合っています。

だからこそ、事業承継は「直前の作業」ではなく、時間をかけて整理する経営テーマとして向き合う必要があります。

事業承継はゴールではなく、次のスタート

事業承継は、会社を終わらせるためのものではありません。

次の世代が、安心して経営を続けられるようにするためのものです。

数字が整理され、後継者が理解し、周囲も納得している状態で引き継げれば、承継は「不安なイベント」ではなくなります。

税理士ができること

税理士は、相続税や贈与税の計算だけでなく、

  • 今の数字で、どんな承継が考えられるか  

  • どこを整えると選択肢が広がるか 

  • 今やるべきことと、後でよいこと 

を整理し、承継全体を見渡す役割を担います。

「まだ先」の今が、一番始めやすい

事業承継は、「まだ先」と思っている今が、実は一番取り組みやすい時期です。

誰に・いつ・どう渡すか。
この三つを整理することが、将来の安心につながります。


まずは事業承継の整理から始めませんか

事業承継について、「何から考えればいいか分からない」と感じるのは自然なことです。

誰に・いつ・どう渡すかを整理することで、今やるべきことと、まだ急がなくてよいことが見えてきます。

事業承継について、少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

財務と税務の両面から、状況に応じた整理をお手伝いします。

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